くろちゃまめ

ドリップバッグ 研究会公式

適正焙煎量を再検討する①

まだ実際の作業に取りかかれないので代わりに、どれくらいの量の豆を焙煎したら、うまくいくか改めて考えてみることにしました。

バーナーからの熱風が全て豆に直接触れて、なおかつ、温度が下がった熱風がそっくり排気に回るように設計するのは、本格的な大型の熱風式ならかなり近いものが実現できると思いますが、一般の直火の場合は困難です。

ドラムに近接して、ハウジング(外装)を準備しても、豆自体がドラムの中で踊っている限り、かなりの熱風がそのまますり抜けてゆきます。ですから、なるべくこれを防がなくてはなりません。

まず、豆が膨らむ前の生豆の状態でちょうどドラムの中の熱風の通り道が豆でがっちり埋まる条件を計算してみます。これが最小焙煎量となります。

実際には、ドラムを動かしてみて、再度検証してみる必要はありますが、まず最初はドラムが停止した状態で試算してみます。

細かい計算は長くなるのではしょりますが、バーナーの開口部、100mmΦのほぼ真上の100mmx100mmの範囲を豆が埋め尽くす条件で容積、豆の重量を計算すると、おおよそ226gになります。

もう少し、バーナーとドラムの距離が離れており、ドラム全体に熱風が当たる条件を考慮した場合、おおよそ313gとなります。

ただし、現実には、比重の重い生豆の状態でもかなりの割合の豆が跳ねあげられて宙を舞っているため、実際には最低でもこの3〜5割増くらいの豆が必要、というよりあった方が望ましいことになると思われます。やはりここから先は実際にドラムを回して検証してみる必要があるでしょう。

このあたりは、今でしたら、スーパーコンピュータの世話になるまでもなく、簡単なモデルで計算できるはずですが、今回はそこまで不必要と思いますので、これまでの焙煎の様子から、勘ピューターで3割増として、仮に280〜400gという値を得ます。

 ちなみに以前は確かに200gとかですと、相当シビアな焙煎を強いられていまして、100gとか試してみる気にもならない状態でしたし、ある程度安定して上手に煎れていたのは、300gでも相当厳しくて、おおよそ400g以上だったという過去の経験と大きく矛盾しません(排気機構付きの場合)。

次に最大焙煎量についてです。細かい計算はともかく、詰め込める最大量はおおよそ1.1kg(目減りする前の生豆の重量ですが、イタリアンの究極までほとんど炭になるところまでとことん焙煎した後の体積の増加を考慮した値です。)

これだと焙煎の終盤に豆を攪拌するスペースが残りません。

豆が過不足なく、攪拌される、(というよりはより正確には、ドラムの中の空気が十分に撹拌されることがスムーズで無駄のない焙煎のためにどうしても必要なのですが。)最低限必要なスペースを残すには、豆の投入量を7割にする必要があるとすると、770g。これが目下の論理上の最大値となります。実際、以前の環境で焙煎してみた感触でしかありませんが、1キロは縮こまった感じで少々無理やりな印象があり、500g〜600g前後の結果がもっとも安定しており、700g〜800gは豆にもよるが、まだまだ改良すれば、600gと同じ程度に煎れてもおかしくないかも、という感触でした

なお、これには前提条件があります。十分に強力な排気機構とドラムの上にドラムの延長として機能する空気室みたいなスペースが十分にあって、なおかつドラムの上下の機密性がある程度保たれていることです。

(補足)なお、排気能力を向上させると、それにみあう十分に暖められた空気が大量に必要となりますが、単にバーナーの火力を上げるだけだと、風量が足りず、隙間から冷たい外気が流入する上に、それをカバーしようと、火力を上げるとバーナーの熱でドラムが煽られて、必要以上に温度が上がってしまい、伝熱に頼る焙煎になってしまいます。(特に直火の場合)そのためドラム下部にもある程度熱風が溜まるスペースがあり、バーナーとドラムの間が離れている必要があります。

ちなみに、770gというのは、フジロイヤル 1キロ釜の標準バーナー仕様での実用最大焙煎量とほぼ同じです。

今使用しているコンロの火力については3500キロカロリーありますので、一般の焙煎機と同じ形式であれば、1.5キロくらいまでなら問題なく、煎れるカロリーがあります。実際、試しに1キロ煎った際も、プロパンの1.6キロパスカル位で十分事足りていましたので、かなり余裕があります。(プロパンの規格上の最大圧力は2.8〜3.3KPA)

 

(計算例)

100gの重量の豆はおおよそ150mlの体積になります。

ドラムの容積が2.7リットル。よって、ギッシリ詰めると約1.8kgの生豆を投入することができます。

イタリアンになると、だいたい1.7倍に膨れると言われていますので、

1.8➗1.7≒1.1kgが投入できる最大量。

※この計算は豆の目減りを計算に入れていませんし、実際は豆の銘柄や粒の状態(ピーベリーカどうかあるいは品種や乾燥状態)で大きく変動する可能性があるため、かなりラフな計算になっています。